2019.12.30
妊娠中の腰の痛み(・・;) ~産前ケアについて~
初めての妊娠、あるいは二人目以降、どちらもおめでたいですね!
新しい家族が増える事へのワクワク感はいつも新鮮です。
しか~し、ママになる女性にとっては体にかかる負担が増えるため、
腰や肩、背中に痛みが出ることも多くなるのです。
よく病院や自治体の母親・父親学級(両親学級)、最近ではハローベビー学級なんて言い方もされるんですね(^_^)
その場で男性も妊婦さんの疑似体験が出来るところもあります。
男の人にとっては新鮮な刺激であると同時に、奥様の大変さを体験できる場でもあります。
この文章を書いている私も十数年前に両親学級に参加いたしました。
さて、今回はそんな産前期における腰の痛みについて書いていきます。
30代 女性 妊娠6ヶ月 腰痛
- 第二子妊娠中 6ヶ月 第一子はもうすぐ2歳
- 以前から腰痛持ちだが、お腹が大きくなって痛みが強くなってきた
- 長女を抱っこする際に腰が痛い
- お腹が大きくなって風呂掃除等の家事がツラい
- 朝起きる時に腰が痛い
当院は産前・産後ケアを行なっている事もあり、妊娠中のママさんから腰痛の相談をいただく事も多いです。
妊娠前には腰痛の経験がない人でも、妊娠して腰が痛くなる方はたくさんいます。妊婦さん全体で見ると、約8割近くの人が腰の痛みを感じている、というデータもあるくらいです。
そもそも妊娠中は何故腰が痛くなるのでしょうか?
妊娠期の腰痛の原因は?
妊娠中の腰痛の原因には色々なモノが考えられますが、妊娠期に特有のものとして、
①ホルモンの影響
妊娠するとリラキシンというホルモンの分泌が始まります。
このホルモンが「骨盤周りの靭帯を緩ませること」で、出産時に赤ちゃんが骨盤を通れるようにしてくれるのです。
骨盤を支える組織が緩むと言うことは、不安定になった骨盤を支えるために、お尻や腰の筋肉がその分頑張ることになります。筋肉の緊張は強くなり、腰、お尻、股関節、恥骨など骨盤周囲に痛みの症状が現れる事が多くなります。
(ホルモンの影響についてはまだよくわかっていない部分もあります)
②お腹が大きくなることによる姿勢の変化
これは妊娠中期以降、赤ちゃんが大きくなってきてからの原因となりますが、大きくなったお腹とのバランスをとるために、腰を反らした(骨盤が前傾した)姿勢になりがちです。
腰が反った姿勢は、背中や腰に大きな負担がかかりますので、背部痛や腰痛を引き起こすことになります。
③その他、ストレス等の心理的な要因
マタニティ・ブルーなどに代表されるように、この時期は心身ともに不安定です。仕事のストレス、家庭でのストレスなどを日頃から感じていたり、さらに妊娠や出産に対しての不安や心配が重なることで、心因性の腰痛になる可能性もあります。
姿勢からくる椎間関節への負担
前述のとおり、妊娠期は骨盤が前に突き出たような姿勢になりがちです。そうすると脊椎の椎間関節(背骨の上下の骨で構成される関節)の軟骨や椎間板へのストレスも大きくなります。
ここに圧迫ストレスが加わり続ければ当然軟骨や椎間板も薄くなってしまいます。
これら組織の厚みを取り戻す必要もあるのです。
この方の治療の流れは?
初回来院時・・・筋緊張からくる痛みの緩和を優先するため、腰、臀部、脚周りの緊張を緩める施術を行いました。術後は動きが少し楽になったとのことでした。
日常の動作だけでも負担がかかるので、まずは腰周りの簡単なストレッチングをお伝えしてました。可能であれば、最初は週に2回くらいの施術を行いたいところですが、平日はお仕事もあり、上のお子様の保育園のお迎え等もあるとの事なので、一週間後の来院を促しました。
2回目来院時・・・我慢できないような痛みは出ていないものの、抱っこや家事、朝の起き上がり時の痛みは残っていました。施術は前回と同じく筋緊張を緩める手技を中心に行いました。
セルフケアはストレッチングに加え、椎間関節の軟骨や椎間板へのアプローチとしてリズミカルに腰周りを動かすエクササイズをお伝えしました。
3回目来院時・・・日常動作で痛みの出ることはあるにしろ、初回来院時に比べると痛みの感じ方は半分以下になっているとの事でした。
セルフケアも少しずつ動きを増やすようにしました。
リバース千束通り鍼灸整骨院では
- 健康に生きられる、時を創る。
妊娠中は、ただでさえ肉体的負担が増えるところに、育児が重なれば、しんどくなるのは間違いありません。
前述の方には、まずは一晩寝れば、翌日また笑顔で頑張れる、そんなところを目指しましょうとお伝えしました。
その後は1週~2週に1回くらいのペースでお体のケアをしていく事を勧めました。
リバース千束通り鍼灸整骨院では腰痛、足のむくみ、肩・背中の張りなどの、妊娠中のつらい症状に対して、マタニティケアというメニューを用意しております。
無理な姿勢での施術や、強い刺激・矯正操作は行わずに、お体のケアをしていきますので、妊娠中のつらい症状でお困りの方は、一度当院までお気軽にご相談ください。
※当院では安心して施術を受けていただくために、安定期に入った後、担当のお医者さんの了承を頂いて貰った上で施術を行ってまいります。